クロの命日

2005年8月9日
クロは ウッドデッキの下で その命を終えた。

あんなに 敷地からはなれなかった猫なのに
1週間ほど 姿が見えなくなっていた。

ちかくの溝にうずくまっているクロを散歩の途中に
夫がみつけた。

何をしてるのだろう、へんだなと思ったそうだが
そのままにしていた。

日曜日、クロがもどってきた。

両目が閉じられて鼻先がどうもおかしい、削り取られたような。
そのままウッドデッキのしたにもぐりこみ
じーっと動かなかった。
デッキからみえている黒い尻尾を触っても 反応がない。
ひどい弱り方だ。
水をそばまで寄せてやっても飲む力がなかった。

昨日の夕方、ネコとは思えない泣き声をニ、三度あげた。

断末魔の叫び声だとおもった。

自力でそこまで移動したのだろう、1メートル離れたところに背中を向けて横たわり、そこを死に場所にした。

クロはロペと夫婦で、キラリンとタイガーマスクがうまれた。
クロはオスなのにとてもめんどうみがよくておっとりしたネコだった。
かれらは野良猫なのだけど、何年も前からうちの敷地にいついてしまい、夫がえさをあたえていた。

いまは野良猫とは呼ばず、地域猫とよぶのだそうだ。
そして管理者は食べ物をあたえ世話をする責任を負うと、新聞に書かれていた。
うちにはとても大切にしている愛犬がいるので、庭の中を4匹の猫が自由に歩き回ると、犬のストレスが大変だと言う理由で猫にもえさをあたえるようになった。

その世話は、夫がしている。

クロが、弱った体で家までもどり、ここでなくなった。
そこに猫の思いが感じられて哀れである。

夫が多忙のなか、斎場につれていくというので、わたしはいまから、クロを弔う準備をする。

出勤前の長男にも知らせた。

二人でクロの背中に合掌をして一匹の猫にお別れをした。

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