母の声

2週間ぶりにあった母と車でおでかけ。

スーパーの前にある
ワゴンの中の商品を見るのも母となら楽しい。

そろそろバラ苗が届く頃なので
その植え付け用に牧場へ肥料をかいに。

羊やポニーがよって来る。

10袋買うと1袋サービス。
「商売上手やなあ。」
母は行く先々できちんと感想を話してくれる。

最後に喫茶店へ入った。
ユズはちみつジュースは母。
わたしはウインナコーヒー。

そういえば
母と二人で喫茶店に入るなんて事
母が元気な時にはなかった。
二人とも忙し過ぎたんだね。

家に戻って
さあお風呂に入ろう。

母の背中を流すと
「ああ、気持ちのいいこと！」
いつもしている事なのに
大喜びの声をあげる。

その後はエステタイム。

顔そりをして眉を整え
手持ちの化粧水で丁寧に丁寧にマッサージ。

時々ツボをおさえる。
小さい小さい母の頭もマッサージ。
母の頭が私よりうんと小さい事もきっと忘れない。

こうしてもらうことが母はだいすきなこと
わたしは知っている。

きっと心が解き放たれていくんだろう。
　
目をとじてじいっとしている母に
「さあお母さん終わったよ。家へ送るからね。」
と声をかける。

帰りの車の中
母の声は弾んで明るくてとっても楽しそう。

今日わたしは母を幸せにすることができた。