帰り道に

箱根うつぎ
ブラシの木
山アジサイ
とてもにおいのよいハーブ
そして　夏大根
を頂いて　もどった

ウツギとブラシの木は今から挿し木してみる。

私がバラを届けた彼女は　待っていましたとばかり
彼女の手入れしている庭をぐるっと案内してくれた。

「はい、ここから行きましょう。」

彼女の案内にしたがって　すごい数の植物をみせてもらった。

2、3年もたてば落ち着いたすごくすてきな庭になるだろう。

野草や　ウツギ　あじさい
わたしがこれから　好きになるかもしれない
種類の木々　草花が　広大な庭のあちこちに
見事にちりばめられていた。

　父が好きだった木々
　父が聞いたら　喜びそうな茶花

父に話せたら良かったなと叶わぬ事を思ったけど
考え直せば
今私が話している彼女が　ある意味で、私にとっては
父とおなじ存在なんだと思った。

昨年まで陶芸作家として活躍して見えた人
でも体力的なことできっぱり一線から退かれた。

そして庭を好きな植物でいっぱいにすること
に今は奮闘しておられる。
とても元気そうで私もうれしい。

私は今、仕事を終えた後の自分の生き方を
いつも模索している。
私より5歳上だったり　10歳上だったりする
女性がいきいきと自分の好きな庭づくりに力を注いで
きれいな肌と笑顔で日々すごして見える姿にふれると
そんな人たちに出会えて幸せだとおもう。　

頂いた大根が3本、ちょっと重くて
彼女にうらの野菜畑からの近道を
おしえてもらった。

畑の細道を通り抜けて　小道にでた。
愛犬といつも散歩する小道だ。

ここなら近い。

子どもの頃、友だちの家に行くのも
友達と遊ぶのも　通るのはこんな道ばかりだった。
抜け道をあるくのは子どもの得意技。

子どもの頃まで思い出されて、楽しい帰り道だった。