鏡

朝起きるとその日は春だった。

うわい！

Saaが毎朝家に来る。ひさしぶりに外に出て鉢に水やりをした。
ちいさなジョーロをもってSaaもやりたがる。

さて　冬眠のクマがめざめたように
わたしは家の中のほこりをみつけてそうじした。

そしてもうひとつやったこと

それは鏡のおそうじ。

２階の寝室においてある姿見、この場所がわるかった。
窓からの光が鏡に入って　とっても見づらい。
この場所をかえてみよう！
あっちにおいたりこっちにおいたり。
置く場所によって全然見え方がちがう。
地震も起こることだし、しっかり固定しなければね。

元気の出た私は1階にある壁かけの鏡を拭き掃除。

玄関まわりには　なんと４つも。
それぞれに思い出があり、大切なものばかり。
少し場所も変えてみたりして気分があらたまった。

リビングにはとっておきの鏡がかけてある。スペイン村でみて
一目ぼれしたけれど私には高価すぎて我慢して家にもどり
結局次の日、電話で注文したもの。
私の宝物になった。

キッチンにもひとつ。

数えてみて我が家には壁掛け鏡がたくさんあることに
あらためて気がつく。

いまもむかしも　この家におんなはわたしひとり。
夫は　鏡を覗き込むことはないだろう。

家ではすっぴんですごすわたしと　壁掛け鏡の数となんだかこのアンバランスがおもしろくて、自分のことあらためて考えた。