通う

2013年3月2日 日常
朝目が覚めても
なかなかふとんから出られなかった。

 浮かんでくるのは、母のいる施設に入っておられるお年寄りの顔。

きのう、母はホールで皆さんと一緒に夕食をとった。

食事の介助が一番必要なのは母なのでスタッフが真っ先に食事の介助を
はじめる。
そこへ私が到着したので、介助をバトンタッチし、
スタッフはつぎに介助を必要とするお二人の世話を始める。

最後に自分で食事ができるみなさんに食事が配られ、
みんなが食事を始められる。
母が先に食事を始めるのは、時間がかかるからだ。
少しずつスプーンではこび1時間はかかるだろう。

スタッフが、お年寄りにいろいろ声をかける。

お一人天使のような女性がみえる。
わたしはその方の声を一度も聞いたことがない。
スタッフの声かけに、じいっと見つめるだけ、その見つめ方が
本当に無垢なのだ。
すこし微笑むこともある。それがすごく可愛い。

スタッフは「~~さん。」とみんなを名前でよぶ、苗字ではなく。

Aさんは、すてきなカーデガンを着ておられた。ご家族の気持ちが伝わる。

Bさんには、ほとんどいつもご主人が見えている。
ご主人も、夕食をここで一緒にされる日が多い。
ラブラブとスタッフに冷やかされている。

母の介助は部屋食にしてすることが多いが、たまにホールで皆さんとすることも
楽しい。
それはスタッフの皆さんが、にぎやかにみんなに話題を振ったり
テレビの話題を解説したりして、温かい雰囲気につつんでくれるからだ。

いろんな行事が次々に行われている。
節分には豆まきがあった。
入所者と手作りケーキをつくることも多い。
お見舞いに行く私たちに出していただくこともある。

お年寄りの介護はたいへんだとおもう。
辞めていくスタッフも多い。

一人やめると、仕事量がぐんとふえていく。

専門の方々の介護で、家族は安心できるだろう。

それでも入所者は寂しさをうったえる。

いつも車椅子で玄関あたりまで来て待つ方も見える。
この方は、いつも顔がけわしい。

昨年春の入所からもう9ヶ月、私も他の方々の顔と名前が
わかり、ホールでの食事介助も皆さんに溶け込んでいけるようになった。

もうすぐ春がやってくる。

母の部屋のそとに
いっぽんの桜の木が。

あの桜の花を楽しみにしたい。




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