その人

ほっそりとしてショートカットの良く似合う
樋口可南子風の美しい婦人だった。
感じ良い方だなと思っていた。

バラ会でお会いすることになった。

ブログを書いてみえると聞き、
さっそく家に帰ってPCを開いてみた。

バラ庭つくりのことがメインに書かれ、
すごく意欲的な人だと、その人への関心がますます強まった。

そのお庭は道路沿いにあるので、
わたしもよく通りすがりに見ていた庭だった。

少しずつ話す機会が増え、
春と秋のバラ庭訪問にも参加したり、
私の庭も見にきていただいたりと
親しくなることができた。
わたしの庭には、彼女からわけてもらったバラが
たくさん育っている。

彼女は毎日の庭仕事をブログに記録している。

花を育てるのは、彼女の役割、
野菜はご主人の役割と分担し合い、
それぞれにとても熱心な方々なので、
読んですぐ役に立つことがいっぱいのブログだ。

　
始めてお会いしたのは、もう７，８年も前のこと。
その彼女も７０歳をむかえた。私とは５歳違い。
転勤の多い会社勤めを終え、
今は立派なガーディナーに変身されたご主人は、
少し病弱なところもあり、それを気遣いながら、お二人で、
蔵もある大きなお宅と広い畑を守って暮らして見える。

６０歳ちかくまで仕事中心の生活をしてきた私が、
まるで違う環境で人生をすごしてこられた人と出合えたのは、
バラづくりのおかげだ。

この間
「ラベンダー摘みにきたら。」
と声をかけてもらって、飛んでいった。

片手ではかかえられないほどのラベンダーをもらって
うちに帰り、すぐリビングで取り組んだ。

きれいなテープで編みサシェを作った。
切り込んできれいな箱に入れて乾燥させている。
瓶につめ無水エタノールを入れて半年保存するとできるという
アロマづくりにも挑戦。３瓶もできた。うまくいくといいけど。

あまい梅干づくりも彼女から教わった。

彼女の探究心は凄い。

コツコツと一人で作っている庭をときどき見に来てくれては
アドバイスをしてくれる。それだから私も続けられるのかも。