アララトの聖母

2005年7月10日
夫がかりてきたVDVをみた。

主人公の青年が税関で取り調べられ
見せるように命令されたビデオ。
ビデオカメラで写した山なみ
それはトルコの東部にあるアララトだった。

1年前私は、ある縁で一人トルコへ旅行し
若者たち4人とカッパドキアへいった。

そしてそこから
彼らの故郷であるアナトリア地方へ帰る道中
道路の右手に、ずっとずっと見えていたのが
アララト山であった。
本当に心惹かれる山であった。

私をトルコに招いてくれたアリさんが
いつも言っていた事

イスタンブールもきれい
その他の町もきれい
でもわたしのふるさとは世界で一番きれいだと

あの雄大な自然の美しさ わたしもやはりアリさんと同感。

世界にこんな場所があるんだと 行ってはじめてわかった。

でもそれを紹介するひとは少ない。
それは、アナトリア地方が経済的にまずしく
観光者もめったに訪れる機会がないからだ。

ビデオの構成はとても複雑で
最後になってようやくわかった。

それは1915年におこったトルコ軍による
アルメニア人の大虐殺を告発するテーマであった。

アララト山を何気なくビデオでみたことで
私が1年前にみたあの美しい山を思い出し
彼らが アララト アララトと
なんども私に教えてくれた事を思い出した。

トルコへの旅が持つ意味をいつも考える。

それは 感謝であり、
自分にはなにもできることがないと言う申し訳なさであり、
つかの間いっしょに暮らした家族への懐かしさである。

そして今も考え続けている。

わたしのビデオテープの中に 一度も見ないまま残っている
アララトを夫に見せたいと思った。

そしてもう一度 アララトの聖母を見るつもりだ。

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